本城です。
先日、ASIOSにも参加されている原田実さんが
『日本トンデモ人物伝』
(文芸社)という本を出されました。早速、読ませていただいたのですが、今回初めて知った情報も多く、大変参考になる本だと思います。
扱われているのは、
「日本」を媒介に世界を説明しようとした人物たち。日本中心的な考え方には滑稽さや傲慢さも見られる一方で、どこか人間らしさも感じてしまうのが不思議なところ。
近年に活躍された方たちの項目では、原田さんが個人的に交流された際のエピソードも紹介されており、こういった方たちを紹介している他の書物とはまた違う面白さが味わえました。
タイトルには「トンデモ」とありますが、こき下ろしたり、嘲笑したりといったことはされていませんので、そういったスタンスが苦手だという方でも抵抗なく読めると思います。
紙面のほうも、最初にその人物の事績を紹介し、次にポイントとなるところを太字や大文字で示したり、
「ここに注目!」という項目を立てて別に紹介していたりと、わかりやすく読んでもらえるような工夫が感じられます。
また、人物名をはじめ、難しい漢字には読み仮名が振ってところも読みやすくていいですね。
「略年譜」も参考になります。
今回、せっかくなので扱われている人物名だけでも紹介しようかと思ったのですが、名前だけ書いてもわからない人もいるでしょうから、目次に記してあった簡単な紹介文も一緒に添えておきたいと思います。
ちなみに、こんな人全然知らない、という場合でも、オカルト雑誌でよく見かけるネタのルーツだったり、麻原彰晃と意外なところで繋がっていたりといった、思わぬ発見もあるかもしれません。興味のある方はぜひご覧になってみてください。
第1章 言霊と心霊 大石凝真素美 言霊学を極めた先に人類のルーツや未来を見た男水野満年 超古代科学のテキストとして『古事記』を解読した先駆者水谷清 『古事記』の記述を視覚化することを試みた元小学校教師川面凡児 現代の神社神道にも大きな影響を残した修行者・伝道者福来友吉 透視研究と言えばこの人、日本の心理学の草分けの一人荒深道斉 壮大なイマジネーションで、さまざまなトンデモ理論を展開した教団会長第2章 太古ユーラシアに広がる「日本」 佐々木照山 台湾・中国・満州・蒙古のフィクサーは中国古典をトンデモ解釈していた木村鷹太郎 パイロン紹介者、日本初プラトン全集完訳者でありながら日本史の総書き換えに挑んだ奇人安田徳太郎 日本語=レプチャ語起源説を唱えた民間学者鹿島昇 明治天皇すり替え説を信じた弁護士第3章 世界の偉人を日本に召喚 酒井勝軍 日本には世界最古のピラミッドがあると唱えたクリスチャン矢野祐太郎 大本教や天津教の教義を統合する予言書を書き、政界や軍、宮中にまで人脈を広げた宗教者山根キク 「キリストの墓」を日本全国や世界に広めた第一人者高坂和導 UFOを呼び出す呪文「ベントラ」を広め、ラエリアンの代表を務めた『竹内文書』研究者第4章 ないのなら作ってしまえ古代文書 権藤成卿 さまざまな論争を呼び起こした偽書を生んだ右翼論客楢崎皐月 東条英機に見込まれた発明家で、「カタカムナ文献」の発明者第5章 箱庭の中の日本 橋本犀之助 近江高天原説の代表的論客菊池山哉 被差別部落史研究の先達武智鉄二 著名な演劇評論家・舞台演出家・映画監督には古代史研究家・予言研究家の一面も 友田吉之助 『日本書紀』成立史を研究した歴史学者は、日本神話について奇妙な解読を残していた第6章 日本という玩具 平田篤胤 日本超古代史の原点にして、日本における霊界研究の元祖尾崎秀実 近衛首相の私的ブレーンである一方、ゾルゲ機関メンバーとして暗躍したジャーナリスト 太田龍 ユダヤ秘密結社陰謀論、爬虫類人地球支配説で有名だが、もとは極左革命論者