「ASIOS」―超常現象を懐疑的に調査する会―のメンバーによるブログ。

2009年02月27日

超常現象は真相だけを見たらつまんないことも多い

こんにちは。蒲田です。

 今回はちょっと、超常現象の調査に関する話をしてみます。

 歴史をみてみると「昼なのに、真っ暗になった」なんて話が、超常現象の記録として残ったりしています。1780年にアメリカ、ニューイングランド地方で起こったものは、きちんと記録に残っているため特に有名です。現象のインパクトが大きいので、どうしても「普通ではない原因があったのだ」と考えてしまいがちです。「普通の原因では説明できない」と感じてしまうのです。

 あなたが、超常現象を信じない人なら、隕石の衝突でチリが空に舞い上がったのではないか?とか、大きな火山の噴火があったのではないか?なんて考えてしまうかもしれません。しかし、多くの場合、真相はもっと日常的なことだったりします。例であげた1780年のニューイングランドの事例は山火事だったことが判明しています。あれ?今「なぁんだ、つまらない」と思いませんでしたか?

 こういった、珍しい現象には、珍しい原因があると感じてしまうのは、心理学でいう「代表性バイアス」のひとつの表れだと思われます。もともと、人間にはそういう性質があるということですね。

 「昼なのに、真っ暗になった」なんて現象の原因を、珍しい度の高い順番にならべると、以下のような感じになるでしょうか。1は人それぞれなので置いておくとしても、上のほうが「昼なのに、真っ暗になった」という現象の原因としてふさわしいと思いませんか?

 1. 超常現象
 2. 隕石の衝突
 3. 火山の噴火
 4. 山火事

 人の心理は珍しい現象には、珍しい原因があると感じてしまう傾向があるのですが、実際に超常現象といわれているものを調べてみると、「本当の原因は良くある現象だった」という結果になりやすいのが現実です。実はこのことには理論的裏づけがあったりするんです。

 それは「ベイズの定理」と呼ばれるものです。タクシーの話が有名なので紹介します。

問題10 『ある街のタクシーの15%は青で、85%は緑である。あるときタクシーによるひき逃げ事件が起きた。一人の目撃者によると、ひいたのは青のタクシーであるという。ところが現場は暗かったこともあり、目撃者は色を間違えることもある。そこでこの目撃者がどれくらい正確かを同様の状況下でテストしたところ、80%の場合は正しく色を判断できるが、20%の場合は実際の色と逆の色を言ってしまうことがわかった。さて、証言どおり青タクシーが犯人である確率はどれだけだろうか。』

S:8割正解なんだから、80%の確率で青タクシーだよ。
S:もう少し少ないんじゃないかな。70%くらい。
T:このように、条件がついた時の確率を求める方法が、ベイズの定理なんだ。
S:どうやって求めるんですか。
T:さっきやった、「くじ」に当てはめるという方法を使うとわかりやすいよ。街のタクシーの台数を100台とすると、15台は青、85台が緑。さらに、証人が間違える確率を入れると、次のようになる。

         その街のタクシー(100台)
          /          \
      青(15台)          緑(85台)
      /  \           /  \    (この中で20%間違える)
 正(青)12台 誤(緑)3台  正(緑)68台 誤(青)17台 ←(これがあることを忘れてしまう)

S:わかった。青タクシーのうちで正しい場合は12台で、青タクシーと思い込む場合も含めると12+17=29台。そこで、正しい青タクシーである確率は、12/29=0.414となり、青タクシーである確率は41%だ。
S:えーっ。そんなに小さいの。
S:緑のタクシーを青と間違える場合を忘れているから、多く見積もってしまったんだ。

数学と心理学  ベイズの法則」より


 他にも「ベイズ推定 - Wikipedia」の「臨床検査における偽陽性」の項目なんかが参考になります。ちょっと複雑だったでしょうか?

 要点は、基礎となる確率(緑のタクシーの多さ、病気の発生率の低さ:事前確率)が、最終的な結論に大きな影響を与える(青という証言だったのに緑だった、病気だと判定されたのに病気じゃなかった)というところです。でも普通の人は、「青という証言だった」とか「病気と判定された」という事に目がいってしまうため、本当の確率とは違った印象を持ってしまうことがあるというわけです。

 たとえ、「山火事で一部の地域が真っ暗になる可能性なんてとても低い」「隕石で一部の地域が真っ暗になる可能性は高い」という状況であっても、隕石より山火事の方がずっと頻繁に起こるため、真っ暗になった原因が山火事である可能性の方が高くなるということが起こるわけです。

 「珍しくもない現象が、珍しい結果を生み出すことがある」そして、それは当たり前だってことは、注意しておくといいのではないでしょうか。

 まあ、実際のところ「調べてみたら本当はそんなことは起こっていなかった」という結論が多いのも、超常現象の特徴なんですけどね…。あれ?これが意味するのは…。
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2009年02月23日

「懐疑的な動画」ページを更新

 「懐疑的な動画」のページをリニューアルしました。

 字幕をつけるために「字幕.in」というサービスを使っていたのですが、このサービスが不安定すぎて、動画を見れない状態になったことが何度もあったため、「kadoTV」という、角川さんが最近始めたサービスを用いることにしました。

 ページ内に埋め込めないのは若干不便ですが、角川グループのサービスなので、安定して使えるだろうということで移行しました(期待しています)。

 今回のリニューアルに伴い、紹介している動画も変化しているので、リニューアル前に既にチェック済みの方も、もういちどチェックしてくださいね。動画が見れない環境の人でも、動画の概要の説明を追加しているので大丈夫です。
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2009年02月17日

調査レポート追加

こんにちは。蒲田です。

 ASIOS公式サイト、久しぶりの更新です。追加されたのは「調査レポート」の「ジュセリーノの予言」と「クルスキーの手形」です。会長のレポートなので会長のWebページとほぼ同じ内容です。

 ジュセリーノはテレビなどで予言的中率が90%という宣伝文句で出てきますが、実際のところ散々な的中率であることがはっきり分かる内容になっています。当たらなくてもいいのならば予言を出すのは簡単ですが、予言が当たったかどうかを確認するのは、多くの場合、本当に地味で大変な作業です。労作ですね。

 ところで、ジュセリーノが良く行うマグニチュード6台の地震ですが、ちょっと調べてみると、日本では1年に10数回起こるぐらいの頻度だとか。私たち素人の印象としては、そんなに頻繁に起きている気はしませんが、意外に多いようですね。そういう話を知ると「地震の予言ってもっと当たってもよさそうなものなのに…」という気持ちにもなってしまいます。

 クルスキーの手形は超常現象本を読む人じゃないと知らないかもしれませんね。会長は最初の挑戦のときに「シャレにならならいくらい熱い!」と実験中断して、一旦は無理かとも思ったそうです。懐疑本なんかでも、実際に挑戦したら意外に単純で簡単だったらしいという話ぐらいしかでません。実際にやったからこそ分かることもありますよね。ASIOSは安楽椅子探偵に収まらず、できることはやっていきたいものです。
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2009年02月16日

ジェイムズ・ランディ

本城です。
今回は、これまた斯界の重要人物であるジェイムズ・ランディを紹介します。まずは略歴をどうぞ。

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randi2.jpgジェイムズ・ランディ(James Randi/1928年〜)
 カナダ・トロント生まれ。1987年、アメリカに帰化。現在はフロリダ在住。元プロ・マジシャン。世界一有名な懐疑論者。

 子どもの頃に大事故を起こし、2度と歩くことはできないと医者に告げられたものの、その後、奇跡的に復活。治療期間中に読んだマジックの本をキッカケにマジシャンを目指す。

 17歳のときに高校を中退してプロマジシャンの道へ。脱出マジックを中心に活躍。1956年に、密閉された棺桶の中に入ったまま水中に沈められ、どれだけ長い時間呼吸を維持できるか挑戦し、ハリー・フーディーニの持つ1時間31分の記録を破る1時間44分のギネス記録をつくる。
 60年代中頃からはテレビのマジック番組で主役を務めるようになり、世界公演も行う。この頃から「The Amazing(驚異の)ランディ」と呼ばれるようになる。

 1972年になると当時世界中で超能力者として騒がれていたユリ・ゲラーに挑戦を開始。76にはアメリカの懐疑団体「サイコップ」の創立に関わり、以降は中心メンバーとして活躍。

 1986年にマッカーサー財団の「天才賞」を受賞し3000万円の賞金を獲得。他にもマジシャン、懐疑論者としての受賞歴は多数。

 1990年には日本の『DAYS JAPAN』誌に載ったランディのインタビュー記事が名誉毀損にあたるとして、宿敵のユリ・ゲラーが東京地裁に提訴。アメリカ在住のランディは出廷しなかったため、93年に50万円の支払いを命じられる。(ただし結局は支払わないことになった。また訴訟費用の95%はゲラーが負担することに)

 ゲラーは91年にもランディに対し約15億円の損害賠償を求めて裁判を起こす。サイコップに対しても裁判を起こしたが95年に訴えは退けられ、ゲラーは裁判費用など約1200万円の支払いを命じられた。

 訴訟を避けるために、サイコップの幹部はランディに発言を慎むように求めるがランディは拒否。サイコップを脱退。しかし協力関係は維持していて、現在でもたびたび会誌に記事を寄稿。

 60歳でプロ・マジシャンを引退してからは懐疑論者としての活動に集中。ピーター・ポポフという信仰治療を行う人気テレビ伝道師のイカサマ暴露や、超能力研究者はマジックと超能力の区別もつかないことを暴いた「プロジェクト・アルファ」、大衆やマスコミがいかに騙されやすいかを示した「カルロス事件」など、大がかりで派手な計画を数多く実行している。

 96年には、国際天文学連合によって小惑星に「(Asteroid)3163 Randi」と命名された。
 同じ年、フロリダにジェイムズ ・ランディ教育財団を設立。自分の目の前で超能力を示すことができれば、1億円をくれてやるという太っ腹な企画を行っており、大きな注目を集めている。(この企画は2010年3月6日に終了予定)

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 とりあえず、こんなところです。ランディといえば、サイコップ主催のアンケート投票で、「20世紀の傑出した懐疑論者10傑」の第1位に選ばれるくらいの人ですから、欧米の懐疑論者の間では抜群の知名度があります。(日本では翻訳本が一冊しかなく、海外に比べると劣りますが、それでも過去に何度かテレビ出演しているので、ご存じの方もいると思います)

 この人はとにかく行動力抜群で、やることは派手、タイプ的にはフーディーニと似ていますね。
 海外ではランディみたいな懐疑論者は「デバンカー」(debunker/正体暴露者)と呼ばれるのですが、これは蔑称でもあるのでランディ本人はそのように呼ばれることを嫌っているようです。マサチューセッツ工科大学での講演では、自らは「Investigator」(インヴェスティゲーター/調査者)であると語っています。

 ところが調査者として重要になる情報の精度はというと、これが意外にもけっこうミスが多いんです(^^;)。また、カール・セーガン曰く「怒れる男」というくらいの人なので、霊能力者たちには敵意を全面に出すこともありますし、実際、イカサマ師に対しては必要以上に叩きのめそうとする傾向があります。

 ただし、そういったマイナス面もありながら、それを補って余りある抜群の実績がランディにはあるんですね。だからあえて例えるなら、「三振の多いホームランバッター」みないなイメージかもしれません。

 可能ならここで彼がやってきたことを個別に紹介したいところですが、長くなりすぎてしまうので別の機会に紹介したいと思います。
posted by ASIOS at 23:14| Comment(4) | TrackBack(0) | 懐疑論者紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月13日

超常現象の調査は日常生活にもきっと役立つ

こんには。蒲田です。

 私のように、周りにあまり理解者がいない環境だと、「超常現象なんか趣味にして何の役に立つんだよ」とか、「そんな下らないものより、もっと役立つものを勉強すればいいのに」みたいな、残念な意見を聞くことがよくあります。

 そもそも趣味なので、役に立つとか立たないとかは本来どうでもいいことのはずなのですが、超常現象の調査みたいなことをやっていると、日常生活でもかなり「使える」能力が身に付くと、私は考えています。ジュニア・スケプティックについて興味を持ったのも、超常現象の調査が日常生活に役立つと思ったためです。

 なぜ、超常現象の調査が日常生活に役立つといえるのでしょうか。

 それは、超常現象であれなんであれ、調査をするということは、「本当のことは何なのか?」を追い求めることだからです。何か行動を起こそうと思ったら、本当のことを知っている方が有利ですよね。間違ったことを信じていた場合は、間違った行動をとるかもしれませんし、自分が望む方向に舵を切れていないのに、うまくいっていると誤解してしまうかもしれません。

 誤解といえば、超常現象は誤解の宝庫です。錯視の例のときも触れたように、人は高度な情報処理を行えますが、同時にそのことによって間違ったことを信じてしまう傾向も持ちました。

 そういった傾向が顕著に見られるのは超常現象の体験談です。体験談は繰り返し確認できず、間違っていてもその間違いに気付く事が難しいため、誤解が誤解のまま残りやすいのです(「興味深いUFO目撃報告の例」も参照してください)。

 というわけで、超常現象の調査をしていると、人間の間違いやすさや誤解について、実例を持って深く知ることができるというわけです。

 さらに、懐疑論者的な調査は、「正しい」「間違っている」といったような二分法で終わりになるようなものではありません。何がどれくらい正しいといえるのか?なにがどう間違っているのか?を意識してこそ、懐疑論者らしい調査になります(うちのサイトもそういうコンセプトでやってます。余談ですが、もしかしたら今までの懐疑論者の定説の一部は覆せるんじゃないかという雰囲気がしてきました)。

 つまり、日常生活の中で、自分が行動を起こす上で大前提となる「現実に対する正しい認識」を得る方法は、超常現象の調査と同じものだと考えているわけですね。

 せっかくなので、みなさんも超常現象の調査をしてみませんか?
posted by ASIOS at 19:10| Comment(2) | TrackBack(0) | 懐疑的な話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月09日

チャールズ・フォート

 本城です。
 今回は超常現象を語る上で欠かせない存在であるチャールズ・フォートを紹介したいと思います。

charles_fort.JPG 彼は超常現象研究のパイオニアで、オカルトが大好きであることを公言しながら彼の名前を知らない人がいたら、もぐりだと判断できるほど知名度、実績ともに抜きん出た存在です。

 今では、ほとんど誰でも知っている「テレポーテーション」(teleportation/瞬間移動)という言葉の考案者でもあります。

 よく「奇人・変人」を扱った本で紹介されたりしていますが、彼の場合、特殊なこの斯界で研究、調査を極めた点において偉人でもあったと思います。後にも先にもフォートを超える人は出てこないだろうと思えるほどです。

 でも、日本では彼の本が翻訳されていないためか、海外に比べて知名度が低いんですよね・・・。そこで以下では少し詳しく彼の略歴を紹介したいと思います。

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チャールズ・フォート(Charles Fort/1874年〜1932年)
 超常現象研究の先駆者。斯界の超有名人。「異端の祖」とも呼ばれる。19歳の時にヒッチハイクで世界一周の旅に出る。22歳の時に南アフリカでマラリアに感染。ニューヨークに戻り、看病してくれた幼なじみのイギリス人アンナと結婚。

 以降は仕事を転々としながら小説を10冊、メモを2万5000枚書きためる。しかしそれに不満を感じると全部焼却処分。20代、30代の頃は薪がないと椅子の脚を薪代わりにしなければならないほどの極貧生活だった。31歳のとき、後にアメリカを代表する作家の一人となるセオドア・ドライサーと知り合い、意気投合。親友となる。

 32歳からニューヨーク公立図書館に通い始める。朝から新聞や論文誌をめぐり、その中から常識では考えられないような奇妙な現象を記録している記事を一つ一つメモして集めていった。彼は図書館が閉まるまで記事の収集を続け、家に帰ってからはメモの整理。この頃はほとんど世捨て人状態。

 41歳の時に『X』と『Y』と題する本(『X』は火星人、『Y』は北極南極の超古代文明の話)を出版社に持ち込むが真面目に取り上げられることはなく、結局この原稿も焼却処分。

 1916年、42歳の時におじの遺産が入ることになり超常現象の研究に専念できるようになる。

 1919年、45歳の時には『呪われた者の書』(The Book of the Damned)を出版。「呪われた者」とは、科学的な一切のモデルに合わず、従来の説明を拒む種類の事実をいう。日本では国書刊行会から翻訳出版の予定があったが、計画は頓挫し出版されることはなかった。

 46歳になると4万枚もあったメモを焼却。妻と共にロンドンへ半年移住。一時、ニューヨークへ帰ったあと、47歳の時に再びロンドンへ。それから8年間、大英博物館の近くで暮らしながら、博物館付属の図書館へ通い続けた。1923年に2冊目となる著書『新しき土地』(New Lands)を出版。

 著書の中での考え方は挑発的で、場合によっては意図的な自己矛盾も辞さない。子供時代の暴力的な父親の影響から権威に対して強い嫌悪感を持ち、科学に対しても強い敵対心を持っていたと言われることもある。しかし実際に嫌っていたのは一部の科学者の態度。以下は著書の中で繰り返し述べている彼の言葉。

「科学そのものは決して余の敵にあらず。余が敵対するのは科学者なるものの独断的な姿勢なり。さらには超常現象にかかわる人間を直ちに『インチキ』呼ばわりする彼らの態度である」


 フォートの著書を読む限り、気難しい性格だと思われがちだが、実際に何度も会った人の話では、常に礼儀正しく、紳士的、無邪気で優しい性格だったという。

 1929年、55歳のときニューヨークへ戻る。1931年には『見よ!』(Lo!)を出版。この頃から闘病生活が始まる。1932年に『野生の英知』(Wild Talents)を出版。その後に病状が悪化。ニューヨークの病院で亡くなる。死因はおそらく白血病。

 超常現象ファンやSFファンに与えた影響は大きく、SF作家でオカルト研究家だったアーサー・C・クラーク、またロバート・A・ハインラインなどはフォートのファン。

 フォートが亡くなる前年の1931年には「フォーティアン協会」が設立。機関誌『Doubt』(ダウト)が創刊された。しかしフォート自身は自らが権威となることを嫌って加入を拒否。この組織がスピリチュアリスト(心霊主義者)や狂信者を引き付けていることを批判した。1959年に発起人が亡くなったことにより解散。

 1965年になるとアメリカのバージニア州に「国際フォーティアン協会」(INFO)が発足。イギリスのロンドンにも1973年に「フォーティアン・タイムズ」、2000年には「チャールズ・フォート協会」(CFI)が設立された。

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 こんなところです。
 フォートの名を世に知らしめたのは、略歴でも紹介している彼の研究をまとめた4冊の本でした。80年近く前に出版されながら、現在でも絶版されることなく世界各国で増刷されている超ロングセラーです。

 この一連の著書の中でフォートは、世界中で報告される膨大な数の超常現象を紹介しています。彼の一番のお気に入りは空から魚や血の雨などが降ってくる怪雨現象。他にも月面に見える謎の発光現象、UMA、UFO、心霊、人体発火現象、神隠し、ポルターガイストなどなど。

 今日有名な現象や事件も、元を辿っていくとフォートが発掘したものだった、なんてものがたくさんあります。

 しかもオリジナルであるだけでなく、彼の紹介する事件はほとんど全部に出典が示されています。通常、オカルト本というのは何を参考にしたか情報源を書かないものが多く、酷いものだと自分で勝手に話を捏造するケースもあるのですが、フォートの場合は違うのですね。そこをいい加減にしたら信用されないことがわかっていたのだと思います。

 またフォートは事件を紹介するだけでなく、それらの不思議を説明しようともしていました。中でも有名なのが「私は思う。我々すべては所有物だと」という言葉。彼は、「地球人=宇宙人の家畜説」など、奇抜なアイデアを次々に発表しています。

 しかし、それらはあくまで現象のひとつの解釈に過ぎなかったようで、彼が自分の理論を本気で信じていたのかというと、実際はそうでもなかったといわれています。

 なお、フォートの集めた超常現象の数々は、その内容の奇妙さから通常の超常現象とは分けて、「フォーティアン・フェノメナ」(Fortean Phenomena)と呼ばれ、日本では「奇現象」とも呼ばれています。

 そしてフォートの意志を継ぎ、奇現象の収集や研究を好む人たちは「フォーティアン」(Fortean)と呼ばれるようになり、現在、世界中に存在しています。(基本スタンスは主に肯定派)

 でも残念ながら、日本ではフォーティアンと呼べるような人は非常に少ないのが現状です。これからは肯定派にもフォートのことが知られるようになって少しでも増えてほしいと思います。
posted by ASIOS at 20:54| Comment(4) | TrackBack(0) | 超常現象の研究者紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月06日

新刊UFO本の紹介

こんにちは。蒲田です。

 昨年12月の出版でしたが楽工社から加門 正一さんの『江戸「うつろ舟」ミステリー』が出版されました。

 「うつろ舟の蛮女」の話は、UFO元年(1947年)以前の日本発UFO事例として、一部の人に注目されてきました。話の概要は、茨城の海岸にUFO型の乗り物で流れ着いた異国の女性が発見されたといったような内容です。

 『新・トンデモ超常現象60の真相』でも、加門さんの調査が発表されていますが、そこから更に進んだ内容となっています。

 この本はみっつの点で画期的だったと思います。

 ひとつ目は、(一応)UFOに関しての本なのに、日本人以外には書くことの難しいテーマである点。そのため、欧米人の調査を基礎とする、他のUFO本には見ることのできない内容になっています。特に民俗学的な視点がかなり強くなってます。

 ふたつ目は、懐疑論者の調査として、海外でもあまり見ることができないぐらいに突き詰めた詳細な研究であるという点です。

 みっつ目は、ひとつのテーマを突き詰めた内容を日本で出版できたという点です。こういった一事例を突き詰めた本というのは日本では需要がないらしく、非常に優れた研究であっても学術的な専門書でなければ出版に至ることはあんまりありません。

 個人的に最も重要だと思うのはみっつ目の点です。実際のところ、出版者の方の話を噂で聞く限り、ハードな内容の懐疑本は意識的に避けているようでした。懐疑本を出すにしても、気楽な懐疑本をいっぱい出したいというのが本音のようです。

 そういった状況の中で出版された本ですから、この本が高い評価をされるような本になればいいなと思います。


…とはいえ、この本もハードな雰囲気にならず、気楽に読めるように工夫されているとは思いました。もっとハードな内容でも普通に売れる世の中になればいいのになぁと思ったりもします。
posted by ASIOS at 21:11| Comment(2) | TrackBack(3) | 本や雑誌の紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月04日

ご報告+幽霊ブランコ

 若島です。だいぶご無沙汰してしまいました。
 2009年は初です!実は、私は昨年末からおおがかりなできごとが連発し、私事にて多忙中でありましたのです。
 びっくり速報などもありますので、順次発表したいと思います。

 あ、あと超常ネタひとつ。

 「幽霊ブランコ」について調査がすっごい進みました。
 大幅に書きなおすことになります。時間取れ次第ということですが。

 この事例、科学者が調査しても未決着みたいに書かれているんですが、調査した団体が・・・実はUFO系で、かならずしも無能とは限りませんが、しっかりした物理学者の調査とはいいがたいことがわかったりですね、いろいろあります。

 あと、めっちゃ受けたのですが、なんと、アルゼンチンの幽霊ブランコが、盗難にあいまして、ネットオークションで販売されてしまったという南米全開な事件なんてのもありましたヨ!

 とりいそぎ報告でした。
posted by ASIOS at 00:20| Comment(3) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月02日

「カスペ! ほんとにあった怖い話特別編・芸能界緊急浄霊SP!!」

本城です。
明日の夜に心霊番組が放送されます。

▼2月3日(火) 夜7:00〜8:54 フジテレビ
「カスペ! ほんとにあった怖い話特別編・芸能界緊急浄霊SP!!」


全国の心霊写真の中から恐怖ランキングを決定するそうです。
2004年4月3日にも同じようなランキングを放送していましたね。その時は全国3000枚の中から選んだベスト49だったと思います。

a_kaonashi.jpgASIOSでは、その恐怖心霊写真の2位に選ばれた写真を検証しました。それが右の写真です。見てのとおり、頭が消えている!! というやつです。鑑定した自称霊能者によれば、頭が写っていないのは「極めて悪質な悪霊の仕業」で、「この滝の近くで自殺した女性の悪霊が乗り移ろうとしている決定的瞬間」、「首から先はあちらの世界に行ってしまっている」、「お祓いと写真のお焚き上げ供養が必要」とのことでした。

a_kaonashi_saigen2.jpgでもこれ、冷静によく見てみると、被写体の白いシャツと後頭部の一部がわずかに写っていることが確認できるんですね。さらに体もやや前傾姿勢であることから、この被写体は撮影時に下を向いてしまったのだと考えられます。体の前には柵がなく、おそらく下は見やすかったでしょうから、何か注意を引くものがあったのかもしれません。左はその再現写真です。

ちなみに心霊写真というのは、それが一枚しかなく、相談者から直に情報を得られない場合などは、解明することが困難な場合もあります。実際に検証してみると、同じ日に撮った別の写真から手がかりが得られる場合もありますし、相談者の情報が間違っていたなんてこともけっこうあるんです。

ですから、今回の番組のように情報が一方通行でしかも限られている場合は解明するのが難しい場合もあると思います。それでも「どうやったらこういう写真が偶然撮れてしまうんだろう?」と色々推理するのは楽しいものです。普通に怖がるのも楽しみ方のひとつだと思いますが、推理する楽しみ方もあることを知ってもらえると嬉しく思います。

・関連ページ
心霊写真の再現 - ASIOS -
posted by ASIOS at 20:28| Comment(2) | TrackBack(0) | テレビ番組情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする