皆さんは、テレビなどで気功を操る人物が、バタバタと人を吹っ飛ばしたりしているシーンを一度は見たことがあると思います。
そういうとき、次のように思ったことはありませんか?
気功師のアシスタントや、タレント、芸人ではなく、懐疑論者が相手だったらどうなるんだろう? と。
経験を積んだ懐疑論者であれば簡単には暗示にかかりません。興味がわいてきますよね。
私が定期購読している雑誌の中に、アメリカの懐疑団体「CSI」(シーエスアイ)の機関紙『Skeptical Inquirer』(スケプティカル・インクワイアラー)があるのですが、その最新号で気功の検証実験の記事が載っていました。
そうです。気功師と懐疑論者が同じ舞台に立って実験を行ったんです。今回は、その話を紹介しようと思います。
記事を書いたのは、イタリアを代表する懐疑論者のマッシモ・ポリドーロ。その彼が、同じくイタリアを代表する懐疑論者のルイジ・ガルラスケッリと共に「気功で人を倒せるのか」を検証するため、ナショナルジオグラフィックチャンネルの『Is It Real?』という超常現象の検証番組に参加しました。
この番組は日本のナショナルジオグラフィックチャンネルでも放送されたので、見た人もいるかもしれません。(私はこの番組が好きだったので毎週録画して見てました)
気功が扱われたのは、第8話の「超人」の回です。
番組に登場する気功師は、琉球拳法の達人だというジョージ・ディルマンとその弟子たち。
公式サイト
http://www.dillman.com/
ディルマンは世界各国で、気功を使って人を倒す派手なデモンストレーションを行っているそうで、番組の前半でもバタバタと人を倒す実演をしていました。集まった人たちの多くは驚いています。
でも、この実演を目の当たりにしても全く驚いてない二人もいます。そう、マッシモとルイジです。二人は人が倒れる原因は気功ではなく、暗示だと考えているので驚きません。
そして、その考えを実際に試すことにもためらいを感じません。
本当に気功で倒せるというのならオレを倒してみろ! というわけです。
番組で気功をかけられる役に名乗り出たのはルイジ。
気功をかける側は、ディルマンの高弟で「遠当て」をマスターしているレオン・ジェイ8段です。
はたして本当に気功で人を倒せるのか?
レオンはルイジの顔面から1センチの超近距離で気功をかけます。これだけ近いと番組の前半に登場していた人たちなら、派手にブッ倒れていたことでしょう。
しかしルイジは・・・
ピクリとも動きません(笑)
必死に気功をかけるレオン8段と、「少しは動いてやれよw」と突っ込みを入れたくなるくらい不動のルイジ。
結局、ディルマンらが主張する気功では、ルイジを倒すどころか、1センチも動かすことができずに終わりました。
以下は、なぜ暗示がかかるのか、マッシモの解説。
「技をかけられる人は何が起こるかあらかじめ知っているので、そのとおりに行動します。本格的な催眠術による暗示とは違いますが、無意識のうちに相手の望むとおりに反応してしまうんです。」
ちなみに、ルイジを1センチも動かせなかった様子を見ていたディルマンは、実験終了後に次のようにコメントしました。
「あの懐疑論者には信じる気持ちがない。それともうひとつ。口の中で舌の位置をズラしておくとあの技は効かない。
無効化の方法は他にもある。技をかけられる前に足の親指を片方持ち上げ、もう片方を下げるだけでいい。左右を変えて繰り返せば何回やっても倒せない。」
番組で行ったデモンストレーションでは派手に人を倒したり飛ばしたりしていましたが、もしディルマンのいうとおり「信じる気持ちがない」とか、「舌の位置をズラす」とかの簡単な行為で効かなくなってしまうなら、それはそれで情けないと思いますけれど。
※記事では、二人が登場しているシーンがYouTubeにアップされているというので、そのURLが載っていました。
これ↓です。英語ではありますが、ルイジに対して気功をかけているシーンも実際に見れます。(気功の話が始まるのは3分13秒〜、ルイジに気功をかけるのは4分40分〜)
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